残響

命の価値は一つもなくて

魂の意義は慰めで

死ぬために生まれてきた僕ら

 

何をやったって

何になんだって

拭えない空虚感の中でもがいては

呻き続け

 

声は枯れて希望は腐って

僕の心も虚構だろうけど

まだ痛む

 

いつか信じたあの言葉も

今はくすんだまま

あの時芽吹いた熱など冷えて

残せるものなど、塵ほどもないけど

 

叫びは遠く空をかけて

定めを揺らす蝶のように

僕が残した振動の粒よ

何か届いて遠く離れ

零に戻る時を拒んで

もがいて、呻いて、揺らして、残ってくれ

 

零に戻る瞬間に

誰も気づけないけれど

ただここで歌ったこと

ただここに残ったこと

ただここで生きたこと