奇妙な随筆(今日のおかず「水曜日のマネキンは笑う/アルカラ」)

 今週はハッピーな夢ばかり見ていたんですが、本日は身の毛もよだつ悪夢でした。物事には返しみたいなものがある、とする考えもありますね。良いことがあったら悪いことがあって、その逆もしかり。世界の幸福量は一定だとする考え方もあります。誰かが幸福を感じるとき、誰かが絶望を感じており、その量は常に一定であると。

 個人的にあまりこういった考えには共感できないんですけどね。とはいえ、宇宙のエネルギー量が一定であるということが真実なら、脳内の幸福物質の量が、人間の総数の数%しか割り当てられなくても不思議じゃないような気はします。というか、世界の幸福量が一定であるというのも、そもそもこういった考え方がもとになっているんでしょうね。

 ここで重要なのは、これが個人の中で行われるのではなく、全ての人間でもってバランスがとられているということですね。つまり、一生不幸な人はそのままで、一生幸福な人もそのままであることが起こりうるわけですね。不公平な気がしますが、あるいはこの感覚をスッキリさせるために、天国や地獄が作られたのでしょうか。死後の世界が本当にあるのかは知りませんが、幸福量に制限のない場所なら良いですね。

 

立山

 

水曜日のマネキンは笑う/アルカラ